まずは業績などの情報です。
分析日 | 13/12/04 |
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市場 | 東証1部 |
株価 | 3415 |
時価 | 3641億円 |
PER | 11.2倍 |
PBR | 1.5倍 |
ROE | 13.0% |
ROA | 1.2% |
配当 | 52円 |
利回り | 1.52% |
優待 | ○ |
業態:合併で誕生したみずほ(旧第一勧銀)系リース大手。伊藤忠商事などが母体。海外強化に意欲
【説明会詳細】
野村主催個人投資家向けIR
日時:2013年12月04日(水) 13:30~
場所:「グランコート名古屋」 愛知県名古屋市
出席数:300名程度
受付で資料とお茶を頂き入場しました。
場内は既に一杯で300人程度。
平日昼間の開催なので、やはり高齢者が目立ちます。
説明会は司会の下、進められました。
さすがはプロ(?)、まずは渡した資料が揃ってるか確認からと、非常に丁寧。
そして事業内容のビデオを20分。
社長のお話が30分。
(※は私の所感です)
75%を占める主力のリース事業は国内シェアが昨年の3位からNo.1になったとの事で、 サービスを付加した営業が効果を上げている。
リースはショベルから輪転機まで、幅広くやっており、その中で情報通信機器が占める割合が平均に比べて高めで、景気にそこまで左右されず安定している。
※ しかし上位4社が各10%とシェアを分け合い、圧倒的な所はありませんので、これからは大が小を飲み込んで寡占となっていきそうです。
15%を占めるファイナンス事業は今後強化していき25%まで高めたい。
航空機や船を強化しており(ジェットスター・GAテレシスへ出資)、自社でメンテナンスなど一貫して取り組めるようになってきている。
航空機の市場規模は20年で倍になると考えており、そこでのシェアを取っていく。
メガソーラーへも参入しており、安かろう悪かろうではいけないので、京セラと提携して進めている。
年度内に21.6メガワット予定
2014年までに25ヶ所、70メガワット予定!
海外も推し進めているがやや苦戦しており、ベンダーファイナンスに期待している。
経常利益で50億以上を目指している。
オートリース事業を再編し、2社とも好調。
中国に新会社を設立した。
業績ですが、今期も増収増益予定。
2Qは好調であり、控えめな予想の会社計画は上ブレしそうです。
連続増配を続けており、一株益を考えるとこれからも当面の間は増配となりそうです。
【質疑応答】
約30分と、結構時間を多めに取っていてくれました。
Q.合併して10周年となるが、その間売上はあまり上がらず、
その割に利益がでるようになっているが何故か?
A.ファイナンスが伸びると売上は↓、利益は↑
リースは売上↑となっているので、売上よりも営業試算と利益で比較して欲しい。
アナリストの方々にもそう伝えてあるが・・・
なかなかややこしく、知っていないと理解できないですね。
逆に知っていれば、大きく業績が変わる時に、一般投資家よりも早く理解できそうです。
Q.例えば、みずほ系の2社との合併はあるか?
A.決まっていても言えないが、対等合併にならないので難しいと思われる。
現在は単独のが効率が良く、借入金も現在は2兆円ぐらいだが3兆円ともなると限界となってしまう。
リースの性質上、借入金とは切っても切り離せないので、難しいんでしょうねぇ。
Q.海外での利益はどれぐらいか、今後の展望は?
A.まだ25億円程度で、今は10%の50億円を目指している。
もちろん今後も伸ばしていく。
全体規模の割に海外は存在感が薄く、アナリストにも突っつかれている様子。
重点戦略といっていた割には、ちょっとトーンが低めな印象でした。
Q.太陽光は42円ならば良いが、20円台になった時には成り立つのか?
A.市場コンセンサスは税抜き30円がボーダーと言われているのでここ3年が勝負。
他社で稼動案件を引き取る事も考えている。
今後、売電価格が大幅減とも言われているが、42円予約の実際の稼働率は15%しかないので引き下げはないとは考えている。
ソーラー事業へも結構力を入れている感じでした。
特に京セラパネルで、30年の実績が既にあるので稼動したら数十年にわたり確実に収益が上がりますしね。
東京センチュリーリースの図体からすると 微々たるものかもしれませんが。
さらに興味を引いたのは、太陽光版REITが組成されるだろうとの見通しです。
知っている人は知っているのでしょうが、私はあまり考えた事がなかったので非常に面白く感じました。
そこに売却する事も考えているそうなので、大きな特益がどこかで発生するかもしれませんね。
Q.反社会勢力との繋がりは無いか?
A.もちろんチェックしており取引は無いし、最近は個人との取引は無いので中々出てこないだろう。
途中で発覚すると取引解消に凄まじいエネルギーを使うので、対応に特化した人材も残している。
もし繋がりがあっても言える訳ないですよね^^;
対応に特化した人材・・・警察の天下りとかかもしれませんねw
Q.海外展開は日系企業の後追いか?
例えば、ODAを活用してアフリカでの新たなビジネスはどうか?
A.難しい所も多く、現在は日系企業の後追いとなっている。
堅実ではありますが、攻めの姿勢では無さそうです。
Q.有利子負債が多い
A.他業種との借入金とは意味合いが違うと考えている。
金利上昇は厳しいが、多様化と長期化で対応している。
ただ、品物の回転は2年なので、短期借入でもやれる気もする。
日銀の政策もあって、急激な金利上昇は考えにくいと思っているそうです。
確かに、凄まじい金利上昇時はもう日本沈没状態でしょうし、インフレと合わせて全てやられてしまうのでしょう。
Q.社員教育はどうやっている?
A.30~40人の英語教育を行っている(外部委託もしている)
ただ、最近の新入社員は優秀で半数ぐらいはいきなり海外でもやっていけそうではある。
自主的に勉強できる社風を目指しているそうですが、中々難しいでしょうねぇ。
切磋琢磨できる人もいれば、初めから諦めているダメ社員もいるのが企業ですし。
【総括】
社長が、「リース会社は比較的自由」な業態と言っていたのが印象的です。
色々チャレンジできるので、各事業者と共同事業が増えていくとの事。
個人的な感想ですが、今後は色々展開していって、日本の商社的な感じになっていくのかなとは思いました。
(既に伊藤忠グループですがw)
大型企業なので、バリュー投資家視点からみるとピンとこないのですが普通に良い企業だと思います。
海外事業への展開は遅々としているので、急激な成長は無いでしょうが、社長のしっかりした答弁ぶりをみると、安心できる投資先であると思います。
会社予想はいつも控えめなので、叩き売られた時は拾っておくと良いでしょう。
とりあえず、PER一桁にならないと食指は動きませんがw
ちなみにお土産はクオカード1000円分でした。
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